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ラトガレの十字架像
キリストの苦悩を木で彫った十字架像は、ラトガレの田舎ではどこでも見られる。十字架像はラトガレ人の深い信仰精神の真髄の一つとなっている。ラトガレ人はこれをクリスティ(キリスト)と呼ぶ。クリスティは、人々が見上げるようにデザインされている。ラトガレ人は、クリスティを見上げ、立ち止まり、脱帽し、祈りを捧げる。十字架像は人々を集め、団結させる。
クリスティは、しばしば体の部分を全く無視した形に作られている。プロの芸術家たちは含まれず、地方の芸術家、だいたいは修道院の職人が作らなければならなかった。いつも一番強調されたのが、頭の上の冠で、足や真ん中の体は不釣り合いであった。たぶん、この単純さゆえに、ラトガレ人が今日まで受け入れ、保存してきたのであろう。
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